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EPCOT
The Experimental Prototype Community Of Tomorrow

EPCOT

EPCOTセンターの開園はTDL開園の1年半前の1982年10月。
現在は昔の名称から「センター」が削除され「EPCOT」という名前になりました。
EPCOTは「The Experimental Prototype Community Of Tomorrow」→ 「実験的未来都市の原形」(直訳)という意味の頭文字を取った造語で、 これがここのテーマでもあります。
元々、W.ディズニーは、EPCOTを独立させ、 ある程度の人口を持った都市として機能させようと考えていたようです。
しかしその構想は実現できないまま他界したため、アイデアだけが宙に浮きました。
それを元にスタッフがテーマパークとして甦らせたものがここです。
ちなみに日本で1985年に筑波で開催された「つくば科学万博」の基本構想は、 このEPCOTがベースとなって考えられていたと言われています。

EPCOTは、大きく「フューチャーワールド」と「ワールドショーケース」の2つに区分されます。

EPCOT

■フューチャーワールド
「未来」をテーマにしたテーマランド。
開園当時は7つのテーマに基づいたパピリオンが存在していたが、現在は9つに増えています。 そのテーマとは、「エネルギー」「人体」「未来生活」 「交通」「想像力」「大地」「海」「地球」「コミュニケーション」。
これらは、人間が生きていく上で必要とされているものを分類したもの。
各テーマはすべて、未来に対するメッセージや夢を基本に作られている、 「実験的未来」を形にしたものです。

「未来」は時間がたてば「現在」に変わってしまいます。
だからここのパビリオンたちは時代と共にその内容を更に一歩進ませます。
最近ではテストトラック(旧ワールドオブモーション館)の登場などがいい例。
内容は変わっても「交通」がテーマであることは変わっていません。

このエリアの中央に巨大な噴水があり、決まった時間になると「噴水のショー」が見られます。
日本でも場所によっては噴水のショーがあるがスケールがまったく違います。
音と水のエンターテイメントは、足を止めて見入ってしまうほどの凄さです。

■フューチャーワールドのパピリオン

●ワンダーズ・オブ・ライフ
ここのテーマは「生命の神秘」。
建物そのものとしてはフューチャーワールドで最後に建設されたものです。
入口に立つ21.6mの螺旋状のオブジェは、実は人間のDNAで実際のDNAの550万倍のサイズになります。
ちなみに同じ縮尺でできているのがこのドーム状の建物そのもので、この建物は人間の細胞です。

アメリカで性教育も積極的に行っています。
この中のアトラクション(「メイキングオブミー」という名前)としてしっかりと存在しています。
ドームの中自体は、なんとなく日本の遊園地の屋上といった感じ。たいしたものはない。
面白いのは付随しているアトラクションで、特にここの目玉は「ボディウォーズ」です。

●ボディーウォーズ
ミクロ化したゲストがハイテクマシンに乗って人体に入り込むというもの。
医学の発達で医者自体を小さくして体内に送り込み治療する事が出来るようになりますが、 その治療中の医者が人体から異物扱いされ白血球に襲われます。
これを助けにいくのが使命になります。

ここの乗り物は、ご存知「スターツアーズ」のあの乗り物。
このアトラクションだからどうのこうのという感じはありません。
室内は完全にスターツアーズと同じです。

まずはそのままの大きさの乗り物が登場。
その後、ディズニーのお得意の技術(ミクロアドベンチャーなどで有名な)で 物体を小さくする装置でミクロ化されて人体に注入されます。
医者はすぐに見つかりますが、血液の流れがものすごく、医者は流されてしまいます。
人体の血管にはたくさんの弁があって、あちこちで枝分かれしていて、まるで迷路。
その中をマシーンは進みます…

こんな感じの物語。 スターツアーズでは、明らかにミニチュアなどのセット撮影を交えて映像ができていますが、 ボティーウォーズは100%CGの映像。
しかも動きはツアーズより激しい。
更に人体の中なので、全編「赤」の画面。
このアトラクション、ずっと画面を見つづけると非常〜に気分が悪くなる…酔います!

■ワールドショーケース
EPCOTの奥に広がる湖の湖畔に配置された、世界の国々がテーマ。
「たった1日で世界一周ができたら...」という夢のような構想を実現させたのがここです。
湖を右回りに「カナダ」「イギリス」「フランス」「モロッコ」「日本」「アメリカ」 「イタリア」「ドイツ」「中国」「ノルウェー」「メキシコ」の計11ケ国が存在します。
開園当初は「アフリカ」(ドイツと中国の間)とか「南極」の構想 (なんかどっちも「国」じゃないよなぁ…)もあったようですが実現されていません。
今となっては「アニマルキングダム」ができたので「アフリカ」は作らなでしょう。

各国は、それぞれの特色を生かして「お国自慢」をしているといった感じ。
ライドアトラクションを持っている国(ノルウェー)や シアター(アメリカ、中国、カナダなど)もあります。

料理も世界各国の料理が出ます。 でも実際には「アメリカ人が作った外国」という感じが濃く、 本物を見たことのある人にとっては「どこか違う...」という感覚になります。
あくまで「気分は世界旅行」なので、雰囲気だけ味わえば良いらしいとの事でしょうか。

特に我々が「日本」を見れば、それを痛感するでしょう。
写真はいろいろな本で紹介されています。
基本的に「城」のイメージだが、根本的にこの「城」が違います。
一度、EPCOTの「日本」を見て頂きたいですね。

■ジャーニー・イントゥ・イマジネーション館
ここのテーマは「想像力」。
かつてのこのパビリオンは、ドリームファインダーというおじさんとフィグメントという キャラクターが案内する「想像」をテーマにした夢のあるファンタジーなものでした。

しかし今はリニューアルされています。
ちょうど、ミクロアドベンチャーの展示ホールにある発明品の数々が実際に見れる、 体験できるといった感じのもの。
細かいコーナーに分かれていてそれぞれが独立した展示コーナーのようになっています。
展示コーナーがたくさんあるので細かく説明できませんが、 2つほど面白いものがあるので紹介しましょう。

1つ目は、ライドが暗闇の中に入ります。
入ってしまうと完全に真っ暗な世界。何も見えません。
すると遠くの方から電車の音が聞こえてきます。
どうやらここは地下鉄の線路の上のようです…段々と電車の音が近づいて来ます。
…ということは!…そして轟音と共にすぐ横を電車が通過して行きます。 通過と同時に突風が吹きます。
これらがすべてが闇の中で起こります。
人間は、目で見たものだけではなくて、音と風(聴覚と触覚)だけで「地下鉄の通過の恐怖」 を想像してしまうのです。
これが想像というもの。こんなことを実体験させてくれます。

2つ目は、正面に鏡が登場します。
自分たちの顔が映っています。どうやら写真を撮ってくれるようです。
カウントダウンが始まり、さぁ撮影なのでポーズをとった瞬間。 爆音と共に照明が消え、ビックリします。
これは「思い込み」という想像。かなり意表をつかれるコーナーです。
こんな感じなのでかつてのキャラクター的なものはなくなってしまいました。
だからこのアトラクションのオリジナルキャラクター「フィグメント」を 知っている人はかなりのディズニー通でしょうか。
全世界探してもこのキャラクターグッズはここにしか売っていません。

■ミクロアドベンチャー
ミクロアドベンチャー(こっちでは「ミクロ・オーディエンス」と言う)はこの建物にあります。
この建物の前に通称「カエル飛び噴水」があります。
日本では、スプラッシュマウンテンの中のシーン「笑いの国」のところで ゲストの頭上を弧を描いて飛んで行く噴水。
非常に単純で簡単そうなものですが、 実はものすごいテクノロジーの推移を集めて可能にした特殊噴水技術です。
この技術はアメリカの、とある会社(名前忘れた)の特許(?)だそうです。
この噴水が初めて登場したのが、この地であり、今も現存しています。

また、この会社は「水」についてのいろいろな演出技術を研究している所で、 おそらくはWDWにある噴水などはみんなこの会社が手がけていると思われます。
余談ですがこの会社、「水」から発展して「火」にも手を出しました。
火は水と違ってそう簡単には人の言うことをきいてくれないもの。
それをコントロールしようというものである。
ディズニーではないが、ユニバーサルスタジオにあるアトラクション 「バックドラフト」で火をコントロールしているのはこの会社です。
TDLでも15周年のときに火を使っていました。たぶんあれもそうなのかも?

■リビングシーズ
ここのテーマは「海」。
このパビリオンは、当初から計画にあったにも関わらず、 オープンから4年近く経ってからオープンしました。
どうやらこの内部の企画そのものに無理があったようです。

このパビリオンの中身は完全に水族館です。
200種、8000匹の生物を1つの水槽としては世界最大の水槽(当時)で飼育しています。
また、海洋研究のために水槽を科学者に提供しています。

入口には、人工の波発生装置があって絶え間なく波しぶきがあがっています。
潜水具などの展示ホールをぬけると第1の映像ホール(立ち見)。
次に案内されるのが第2ホール。ここは着席で映像を見ます。
そこを抜けるとエレベーターホール。ここからハイドロレーター(エレベーターの名前)に 乗って海底基地「シーベース・アルファ」へ下がります。
そこは水面下8mの海底基地。
ハイドロレーターを降りるとライドがあり、これに乗ると海底散歩(両脇が水槽)になります。
「わぁ、凄い」なんて関心していてはいけない。
このライド、やたらと短い。1分も乗らないうちに終点に着いてしまいます。
歩いた方が早い。到着したところが基地の本体です。
基地の中は自由に歩き回れます。適当に見ながら散策。
お帰りは、帰り用のハイドロベーターに乗って上昇。

これは裏話ですが、このハイドロベーター、実は擬似エレベーターであって実は動いていない。
床の振動と壁の動きでいかにも上下しているように見せているだけ。
「8mの海底の下りる」という設定はフィクションで、元々水槽の高さが上に8mあるそうです。
ちなみに、時々この水槽でミッキーが潜水しているとのこと。
ダイビングしているミッキーはここでしか見られません。

■テストトラック(WDWにしかないアトラクション)
まず目につくのは、建物入口の上にコースがあってそこをテストカーが駆け抜けて行きます。
通過するたびに柱が揺れます。
この建物は円柱形をしているので建物の周囲に沿うように野外コースがあります。
だから当然、入口の上にもコースがあります。

建物の中に入るといろいろな実験設備が展示されてます。
車の開発に必要な「塗装の色」「音響・騒音」「衝突」「ブレーキ」「タイヤ」…など 数限りない実験が展示してあります。
アメリカは車社会なのでこれらに興味を持つ人達は多いよう。
建物に入ってからは通常20分程度で乗れるが、この展示を見ていると結構、飽きません。
特に「ボディ強度」や「ダミー人形」のテストのコーナーでは、 実際にハンマーなどで叩いて見せています。なんか痛々しい。

さて、順番がくるとまず小部屋に入ります。部屋は全部で3つありますがどれに入っても同じ。
部屋に入ると映像が流れます。コントロール室から女性と上司らしい人が我々に 体験するテストの内容を説明してくれます。
「急勾配を上る」「悪路(凸凹)の通過」「耐熱(暑さ・寒さ)」「塗料散布」 「制動テスト(ノーマルとASB)」「峠のコーナーリング」「加速スピード」をリストアップ。
更に「衝突テスト」を追加する。
「衝突テスト」がリストアツプされるとみんな苦笑いしてしまいます。

部屋を出るとすぐ乗り場。テストカーが連なっています。
6人乗りの車は4色あります。
乗車すると左に曲がって一旦停止。
ベルトチェックをして一気に勾配を上がり、上り切ると凸凹の坂道をガタガタと下がります。
そこで一旦停止して、加速して急ブレーキ!前方のパイロンを倒します。
タイヤのゴム臭い!
コーナーをゆっくり曲がって再スタート。
今度はABSを使います。すると今度はパイロンを回避できました。
この2つのテストの模様はすぐにビデオ再生されて見られます。
次に耐熱テスト。まずは「暑さ」続けて「寒さ」更に「塗料」と続く。
それぞれさほどのものではないが、「塗料」ではロボットが塗料をゲストに散布して来ます。
(もちろん本物ではない)

次に峠地帯に入り、上りのS字を駆け上がります。
繰り返しのコーナーがあって5〜6本のカーブがあります。
最後にトンネルを抜けると正面からトラックが突っ込んで来ます。
ちょっとビックリ。
次に待っているのは「衝突テスト」。
一旦停止すると正面に衝突用に壁があります。
そして壁めがけて一気に加速!ここがフォトの撮影場所。笑顔で衝突に望みましょう。
この壁をクリアすると一気に外、建物の周囲のコースに出ます。
テストトラックの最高速度へどんどん加速します。
大きくカーブを廻るとスピード表示の掲示板があり、この下がMAXスピードになります。
アメリカはマイル表示なので「65」(早くて未確認)と出ていたのでキロにすると約100km。
これでテストは終了。乗り場に戻っておしまいです。
テストトラックはデイズニー史上、最速・最長のアトラクションです。
でもスピードが速いので最長とは言っても駆け抜けてしまうのでそんなに時間は掛かりません。
でも、その名の通り2度3度乗っても飽きないものです。
ぜひ日本にも作って欲しいですね。

出口には専用のショップもあり「衝突テスト」の時に撮影された写真が購入できます。
「テストトラック」はかつて「ワールドオブ・モーション館」という 交通をテーマにしたパピリオンでした。
その建物を改装して1999年3月にオープンしたのが「テストトラック」です。

■ランド館
バイオテクノロジーなどを研究、紹介してくれる極めて学術的なパピリオン。
それをわかりやすく紹介してくれるのだが、やっぱり英語。

■ユニバース・オブ・エネナジー館
通称「エネルギー館」。
建物の屋根がすべてソーラーパワーになっているため、かなり目立つパビリオン。
エネルギーというテーマにしているが、中身は古代にタイムスリップして恐竜と遭遇するというもの。
実物大の恐竜と直面するというのが売り物でしたが 「カウントダウン・トウ・エクスティンクション(→アニマルキングダム)」ができたので 影が薄くなって来たようです。
1996年に、エレン・ジェネレスというコメディアン(アメリカでは有名らしい)が 物語の流れに加わるように改装されました。
ただ、改装・されたとは言っても設備など内容そのものはほとんど変わっていないようです。
アメリカ人は楽しいかもしれないが、日本人には…?

■ホライズン
1999年末現在は閉鎖中ですが、改装が発表されました。
2002〜2003年の予定で「スペース館」に改装になります。
NASAとの協力により宇宙士訓練などの施設を作るようです。

■スペースシップアース館
直径50mの球体は、EPCOTのシンボル。
人間の過去から未来へと続く流れを見せてくれるパビリオン。
4万年前からタイムスリップ可能な未来までを一気に見られます。
ドーム上部は、巨大なドームスクリーンになっています。

■イノベーションズ(ウエスト/イースト)
スペースシップアースの後方、左右に分かれて位置する建物がこれ。
パビリオンというよりも未来的なゲームセンターという感じ。
ハイテクを駆使した色々な「遊び」が体験できる所です。
かつては「コミュニコア」という名前だったが改名されました。
イノベーションズとは、「イノベーション(革新)」と「インベンション(発明)」を併せた造語。

■イルミネーションズ
EPCOTの湖を使用してレーザー光線と花火、噴水、 炎を駆使して繰り広げられるとてつもない夜間ショーで、 屋外エンターテイメントとしては、WDWでも最大のものです。
午後9時(季節によって違うかも)の開演ですが、EPCOTのクローズも午後9時。
つまりパーク閉園後に開演されます。
EPCOTに来た人たちみんなに見てもらおうということですね。

EPCOT

■EPCOTの重大な過ち…
このパークにはディズニーのテーマパークで唯一、W.ディズニーの意思に反したものが存在します。
それは、出入口。
W.ディズニーのパーク設計の上で厳守されていたものの1つに 「ディズニーのパークの出入口は正面ゲートの1ケ所」というものがあります。
1ケ所にするというのは、入園(期待)と退園(心残り)時に心理的効果を加えようというもの。
これにより「また来たい」という欲求が生まれるようです。
例外的にDLのモノレールからの入場というものがあるが、 これはW.ディズニー自身が考案したもの(完成時はまだ生きていた)なのでOKでしょうか。
その出入口は「ワールドショーケース」の「イギリス」と「フランス」の間にあります。
暫定的なものではなく「ビーチ・ヨットクラブ/ボードウォーク」方面に宿泊している ゲストの利便性のために作られたもので、確かに便利ではあります。
特にEPCOTからMGMへ移動するときは、ここから出ると船で行けます。
でもこれでいいのかな?

EPCOT

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