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DISNEY MGM STUDIOS |
ここのテーマは、映画。これに尽きます。
元をたどれば、ロスでディズニーランドが有名な最中、
「ユニバーサルスタジオ」(遊園地としての)ができて、
映画好きのアメリカ人から絶大な人気を得ました。
ユニバーサル人気は、その後も衰えを見せませんでした。
よく考えれば、ディズニーランドも元々は映画から端を発した構想です。
そんなディズニーが黙っているわけにはいきません。
そこで作られたものが「ディズニーMGMスタジオ」(1989年5月開園)です。
ディズニーはその絶大な支配力を使ってディズニー以外の
各種キャラクターの使用権を有して来ました。
しかしそれだけでは、現代の映画業界において
ディズニーアニメの力だけではユニバーサルには勝てません。
そこでMGMという映画会社と手を結ぶことによりユニバーサルに対抗しました。
ユニバーサルがスピルバーグを手中にしているのに対して
ディズニーはアトラクション開発(1980年代前半からスターツアーズの開発を行なっていた)
などの関係から、ジョージルーカスと手を結んでいました。
これは強い味方です。
「ディズニーランド」や「マジックキングダム」(TDLを含める)は、
元々W.ディズニーが考案したテーマパークのスタイル。
「EPCOTセンター」も完成した内容そのものは異なるが、元々はW.ディズニーが考案したものです。
しかし「MGMスタジオ」は、W.ディズニー没後に、
その後を引き継いだ有能なスタッフらの手によって考案された最初の大規模テーマパーク。
しかしその内容は「対ユニバーサル」の色は拭えません。
例えば「バックロットツアー」。
これは、映画スタジオのオープンセットやスタジオ内部を一般に見学させようという趣旨のものだが、
元々はユニバーサルスタジオに登場していたものです。
ユニバーサルは本物のスタジオ(実際の映画に登場したセット)を堂々と見せていますが、
MGMは遊園地として作ったものをスタジオ化して見せているという大きな違いがあります。
やはり映画そのものの実績や人気は、ユニバーサルには勝てないようです。
それは辛い事実。
そこをディズニーはテーマパークでの「楽しませる」という技術を駆使してカバーして来ました。
そんなテーマパークがWDWに実在します。
ちなみに、後になってユニバーサルはWDWの本拠地オーランドにも進出して来ました。
ディズニーに対する宣戦布告です。
パークの町のデザインは、1930〜1940年代のハリウッドをモデルにデザインされました。
入ってすぐ中心に延びる町並み「ハリウッドブルーバード」から放射状に、
「サンセットブルーバード」「ミッキーアベニュー&アニメーションコートヤード」
「ニューヨークストリート」「エコーレイクエリア」の5つのエリアに分類されます。
シンボルは、パーク中央に位置する「チャイニーズシアター」(→グレートムービーライド)。
しかしパークの外からはシンデレラ城のようにこの建物は見えません。
そのために外部用に「ミッキーの給水塔」というもうひとつのシンボルがあります。
MGMには面白いものがあります。それは「ミッキーマウス」。
雑誌などの特集や投稿で「パーク内でミッキーを探せ」なんてものがありますが、
MGMにはとんでもないミッキーがいます。
それは、世界最大のミッキー。
あまりの大きさに探そうと思っても見つからない。
実はチャイニーズシアター前の広場そのものがミッキーの顔になっています。
当然、上空からでないと確認はでませんが、
知っていれば「ここが目、ここが口」という程度は分かります。
DISNEY MGM STUDIOS |
ここは古き良き映画の世界を体験できる22分間のアトラクション。
映画好きなら涙ものかも。
「映画の世界にそのまま飛び込む」という感覚が何ともディズニーらしい。
ユニバーサルにはこの手のものはありません。
連結されたトラムに乗り込み出発。ガイドは前と後ろに2人います。
彼らの説明でトラムは進みます。
ウエスタンからギャング映画など昔の映画のセットの中を通り抜けます。
もちろん主役たちのA.アニマトロニクス(*)も健在。
英語と映画に詳しくないので、どれがどの映画で誰なのかがいまいち分かりませんが、
きっと有名なのでしょう。(いい加減!)
ウエスタンのシーンでは、なんとトラムを間に挟んで撃ち合いが始まります。
しかも爆発(本物の火!)はするわ、人は撃たれるは、ガイドさんは誘拐されわ!
誘拐された後は、ガンマンのひとりがガイド役となって乗り込みます。
やがて未来的なセットに入りますが、そこは「エイリアン」の中。あちこちから奴が襲って来ます。
(あまり恐いものではない)次に「インディアナジョーンズ」のセットへ。
すると神殿の上に財宝があります。ガイドはそれを取りに行きます。
そして呪いの餌食に・・・。
ここでガイドがいなくなってしまうかと思いきや、
さっき誘拐されたガイドが再び登場し乗り込みます。
この後、「カサブランカ」「オズの魔法使い」などを経て、映像ホールへ。
そこで数々の映画の名シーンを見て、乗り場に戻ります。
ユニバーサルスタジオでは、各映画ごとに個々にアトラクションを設置しているが、
MGMは、ここで一気に見せています。
もっとも最近の映画でユニバーサルほど独立したアトラクションを作れる「大ヒット」した映画が
ないというのがその原因ではありますが....
(*A.アニマトロニクス:オーデイオ・アニマトロニクス。生きているように動くロボットの事)
建物に入ってすぐにいろいろな資料が展示してある通路になります。
その奥には展示室みたいな場所に。
ここだけ見ると「ローラーコースター」という感じはしません。
通路の突き当たりがスタジオの入口。
「レコーディング中」の表示があるときは中に入れません。
しばらくするとドアが開きます。
中にはレコーディングスタジオがあって我々はその中にいるような感じ。
各音楽器材の向こうに調整室の窓があって、そこにエアロスミスのメンバーがいます。(映像)
よく英語がわからないので定かではないが、設定としては、
これからライヴがあってメンバーは急いで移動する。
その後を我々が追っかけていくということのようです。
エアロスミスのメンバーがリムジンで出発するとスタジオ奥のドアが開いて乗り場に入ります。
金網越しに先頭がキャデラックの形をしたコースターが走って来ます。
各シートごとに2つのスピーカーが設置されており、
1編成で120個もあるらしい。(なんか計算が合わない)
コースターに乗り込むとスタート。
左にカーブして一時停止。前方に電光掲示板があってスタートのカウントダウンが始まります。
カウントダウンの表示は何パターンかあるようです。
そしてGOサインが出ると一気にトップスピードに加速します。
0から97キロへなんと2.8秒で到達する加速力。5Gもの重力が加わります。
この加速途中でフォト撮影。
加速したコースターはそのまま一気に360度の回転に。
そして数々のカーブを走り抜けて途中ひねりもあります。
道路標識や広告がコースの途中にあっていろいろ見えます。
BGMはもちろんエアロスミス!
コースの終わりには「ロックンローラーコースター!」とエアロスミスが叫んでいる。
コースは、1回転1ひねり。(公式には3回転となっているが暗いのと、
方向感覚が麻痺しているのでよくわからない)
上下の落差はなく急カーブを走り抜けるタイプのコースター。
降りるとショップがあり、加速のときの写真を購入できる。
また、ここで写真を購入すると「タワーオブテラー」の
写真の割引券(焼き増し料金($6)で購入できる)がもらえます。
タイプとしては、スペースマウンテンに近いものだが、迫力はまったく別格。
何ともアメリカらしいコースターです。
●トワイライトゾーン・タワーオブテラー
(WDWにしかないアトラクション)
シンデレラ城と同じく50mを越える高層建築物。
目立つ、目立つ。
設定の上では、このホテル(ハイウッドタワーホテル)は、
1939年に落雷に遭い焦げてしまっています。
建物の右側に廻り入口までの通路を進み、
建物の中に入ると、ホテルのロビーがあります。
だいぶ使っていないという雰囲気。
キャストに案内されるのはロビー奥の書斎のような部屋。
そこで映像を見た後、壁が動いて地下1階へのルートが現れます。
案内されるのは、ボイラー室。その奥にエレベーターが並んでいます。
乗り込むとエレベーターは上昇する。
ドアが開くと、消えた客たちが手招きをし、そして消えます。
ドアが閉まって更に上昇。次にドアが開くと、エレベーターは前へと移動。
前方に光の線が現れ扉のように左右に開き、その中にエレベーターは進みます。その先は真っ暗闇。
次の瞬間、悲鳴と共にエレベーターは落下!かなり不意をつかれます。
「落ちた!」と思ったら一気に上昇する。
そこが最高地点48m(本当に13階の高さ)。
前方の扉が開いてMGMの景色が一望できます。一度フェイントの落下があってちょっと上昇。
そして一気に落ちる。
落ちきったら再び上昇。ここで写真撮影。
落ちる瞬間ではなくて上り切った瞬間が撮影タイム。
再び景色が見えたと思ったら一気に落下。
落ちきったエレベーターは後退して向きを変えると「B1」の扉が見えて出口となります。
この間、5〜6分程度でしょうか?
一説には、2回落ちると聞いていましたが、実際には3回(2.5回)落ちます。
実際に無重力になる感覚は一瞬なので想像以上の怖さではありませんでしたが、それは人それぞれのよう。
今は隣りにロックンローラーコースターができたのであまり混まないようです。
一応、ファストパス対象アトラクションにはなっています。
出口の店では、ホテルらしく、バスローブやバスタオルなども買えます。
もちろん「ハリウッドタワーホテル」のロゴ入り。ルームキーやドア札などもありました。
このアトラクション独特の注意事項....
エレベーターの椅子は、横に4人が並びます。アベックだと2組。
安全バーは、足の部分だけを固定するもの(ピーターパン空の旅と同じようなもの)で、
4人いっぺんに固定する。
ここで注意したいのは、ペアとなる相手。外人は、とにかくでかい。
当然、足も太い。安全バーで固定をしているのは、実は我々の足ではなく外人さんの足だけ。
我々の足は、バーまで届いていない。
この状態で落下されると、体は間違いなく浮きます。覚悟の上でお乗り下さい。
●美女と野獣」ショー(ステージショー)
「美女と野獣」は日本では劇団四季のミュージカルで有名。
でもあれはミュージカルであって、このショーとはまったくの別物。
デイズニーのパークの中で行なうものなので極めて映画に忠実です。
キャラクター、衣装などは映画の雰囲気をそのまま使用しています。
だからと言って、チップがカップの大きさのわけがなく、ルミエールもろうそくのまま歩けるわけもない。
若干(かなり)無理もある。まぁ、子供が見るにはちょうどよい演出でしょうか。
20分のステージで客席は1500名。開演ギリギリでも座れます。
●ファンタズミック(ステージショー)
ディズニーランド(アナハイム)では昔からやっていて有名だが、
WDWでは1998年10月からスタートした壮大な夜のエンターテイメントです。
ディズニーランドでは、パーク内のアメリカ河を使いますが、WDWではMGM内の専用ステージで行われます。
ファンタズミックだけのために9000名分の客席と、
7200tの水を湛える河、ステージとなる岩山があります。
更にショーで登場する12mのドラゴン、蒸気船(ウイリー号をモデルにした外輪船、
マークトウェイン号くらいの大きさはある)もここ専用のもの。
午後7時(季節によって違うかも)の開演ですが、MGM自体のクローズも午後7時。
つまりパーク閉園後に開演されます。
MGMに来た人たちみんなに見てもらおうということです。そのために場所とりもすごい。
「並ばない」と言われているアメリカ人が2時間も前から席取りに走ります。
そのためMGMでは指定されたレストランで食事(夕食)の予約をすると
セットでファンタズミックの予約席が同時についてくるというサービスもあります。
●インディアナジョーンズ・スタント・スペクタキュラー
ショーが始まると、上(天井)から人が落ちて来ます。これがインディ。
下に降りたインディは、たいまつを持って手探りで歩く。
(洞窟の中を歩いている想定)崖を登り神殿に着くと、そこには財宝が。
砂袋を手にしたインディは、重さを見届けてすりかえます。
しかし、微妙な重さの差が罠を作動させてしまう。
後方の扉が開くと、巨大な玉石が転がり出す。あの有名なシーンへ。
そこでカットの声が。
このショーの設定は、インディアナジョーンズの映画を撮影している
撮影キャンプをゲストが見学するという設定。
単純にインディアナジョーンズのシーンを再現しているのではなくて、
映画撮影の現場を見せるという設定がここの売り。
だから監督や撮影、照明、演出係などがいます。
セットチェンジや役者の練習や準備もそのまま見せてくれます。
それがいいところ。
そしてエキストラはゲストの中から選抜されます。
アクション有、スタント有の歌劇なシーンを実際に連発しながら撮影は進みます。
終盤になると、車は爆破するわ、機関銃は乱射するわ、飛行機は爆破するわ、
めっちゃ激しいシーンの連続になります。
言葉では非常に表現し難いので見てもらうのが一番!
どうしてもイメージがわかない人は、「レイダース・失われたアーク」の
アンションシーンを映画館で見ましょう。
あれが直に見れると思えばいいです。
●「ミクロキッズ」セット
NYの町並みの隣りに公園のようにあるのがこのセット。
ミクロキッズで見たあの世界を実現したもの。
人間が小さくなったのではなくて、ここに存在するすべのものがデカイ!
基本的に「庭」のようですが、蜂、蟻、フィルム、ブロックや、きのこまであります。
上の登ると、犬(映画に出てきた犬)が鼻を突っ込んできていて、その鼻息なんかも聞こえます。
また、水が滴れてきたりとかいろいろと楽しい場所です。
但し、この場所は、子供ターゲットになっているので大人は肩身が狭いのが現状。
地面がソフト(柔らかい)になっているのも子供対策。
●バックロット・ツアー
(WDWにしかないアトラクション)
見るからに「ユニバーサル」のトラムツアーを真似たアトラクション。
まずは導入部分で、ちょっとしたショー(?)があります。
いわゆるトリック撮影の裏側を見せるもので、嵐の中を船を再現しています。
大波と大雨の模様を操舵室に実際にゲスト(選ばれた人)が入って体験します。
実際のセットは、操舵室の部分だけ。これを模型の船と合成して映画のシーンを作ります。
もうひとつが、軍艦の展望台のセット。こちらでは爆撃を体験。
こっちは激しい。最初は機関銃だがラストは魚雷が炸裂します。
これのプレショーが終るといよいよトラムに乗車します。
スタジオの裏通りを走ると道端にいろいろな車(映画で使用したもの)があります。
左手には、パーク外からも見えるMGMのシンボル「ミツキーの給水塔」が間近に見えます。
奥まで行くとUターンして、建物の内部へ。
建物の中は、衣装工房やいろいろなセットを作っている様子が見られます。
建物を出て、左手に出発地点を見ながら通過。
すると町の中(セット)へ。普通の住宅地。町を抜けると再びいろいろな車が見られます。
W.ディズニーが所有していた飛行機も展示してあります。
そしていよいよこのアトラクションのメイン「カタストロフィ・キャニオン」へと進みます。
石油採掘現場で起こる地震と共に、大洪水が体験できます。
本物の火と数100tの水が降り注ぎます。
それが終るとこのセツトの裏側へトラムは進み、このセットの舞台裏の仕掛けを見ることが出来ます。
デイズニーのパークでは「裏側は絶対に見せない」が鉄則だが、ここだけは別格。
この後、トラムは、NYの町を右手に見ながら終点に着く。
終着駅は、ちょっとした博物館。ディズニー映画で使用したいろいろなものが展示されています。
内容は変わるようですが、私が見たものは、
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の実物セット、人形・ターミネーター
(ロボットの実物→これってユニバーサル映画じゃなかったか?)
トイストーリーのモデル人形などがありました。
まぁ、ユニバーサルのトラムツアーを知っている人なら分かるでしょうが内容はめっちゃ薄いです。
あまり期待はしないように...
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